お姉さん ate

 

二人のお姉さん

妻は、男四人、女三人の七人兄姉の末っ子だ。

 

長男のお兄さんとは、

歳が一回りは離れているので、

かなり可愛がられた…。

 

 

では、女同士の関係はどうだったのか?

 

姉が二人いるわけだが、

 

 

長女のお姉さんは、

私より三歳くらい年上で、日本に出稼ぎ経験がある。もちろん、日本語はOKだ。

 

名前は、イメルダ。

 

ここでピンッ!ときた人はフィリピン通ですね。

そう、独裁者と言われ権力を欲しいままにした、あのマルコス大統領夫人と同じ名前。

当時は人気の名前だったらしい。

 

ロングヘアーで、世話好きなところは、いかにも長女といった感じだ。

 

 

 

次女のお姉さんは私と同い年。

ショートヘアーで活発な感じの女性。

日本の経験はないので、日本語はわからない。

名前は、ジーナ。

 

 

そして、三女である我が妻は…

 

甘えん坊でワガママな性格。

両親や兄姉に可愛がられて育った、典型的な末っ子。

 

 

こんな感じに、同じ両親の下で育っても、

姉妹というだけで見事に性格が分かれてしまう。

血の繋がりとは、不思議さも感じる。

 

イメルダ姉さんは…

長女のate(タガログ語で、お姉さん)が日本に出稼ぎに行き、家計を助けた…

 

このような話はフィリピンのあちこちにある話だ。

 

 

イメルダ姉さんが日本から帰ってくる度に、綺麗になっている。

指輪、ネックレスとかのお土産をいっぱい買ってきてくれる。

電化製品も買えるほどお金をいっぱい貰ってきた…。

 

そんな姿を子供心に見ていた妻は、

ワタシも日本に行きたい!と思ったという。

 

今から30年以上前のことだから、フィリピンパブが日本で全国的にフィバーしようという時期だ。

まさしく、

「JAPAN DREAM」を目指して、フィリピーナが大挙して日本に出稼ぎに来ていた時代だ。

 

その時に覚えた日本語は、

今もお姉さんは忘れる事なく、

そのお陰でフィリピン初訪問の時、結婚の手続きの時には助けられた。

 

 

ただ、妻に言わせると

お姉さんはウルサい、らしい。

 

世話好きであれこれ言うお姉さんが、

時にはうっとおしく感じるのだろう…。

 

 

お姉さんには、全く悪気ば無いのかもしれないが。

 

 

ジーナ姉さんとは…?!

次女ジーナとは、子供の頃はよくケンカをしたらしい。

ateジーナは確かに活発な印象、

対して妻はワガママ…取っ組み合いのケンカも頻繁にあったとか。

 

さすがに今はそんなことはないだろうが…。

 

 

フィリピンに行く度に、

ジーナ姉さんは洗濯とか家事を手伝いに、わざわざ私達の家まで来てくれる。

 

最初の頃は、

申し訳ないなぁ~と思って妻に聞いたら、

 

「お小遣いを渡してあるから大丈夫!」

 

それって…

 

 

自分が家事をしたくないから、

お姉さんをメイドにしてた訳ですか…。

 

 

 

どうりで、しっかり「仕事」をしてるわけです、ジーナ姉さん。

 

 

兄弟姉妹の上下ではなく、

妹が兄弟姉妹のなかで、一番お金を稼いでいたら、他の兄弟姉妹は妹に従う。

 

そんな関係がフィリピンでは成り立つ…

と聞いたことがあるが、どうやら事実のようだ。

 

 

*文中に登場する人物の名前は、

あくまでも本人と類似したものにしてあります

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