忘れられない光景

 

スモーキーマウンテン

自分がまだ学生だった頃、

フィリピンは他の東南アジア諸国と同じく、発展途上国と言われていた。

 

 

マニラ近郊には、かつて、

 

『スモーキーマウンテン』

 

と呼ばれるゴミ山があり、その日その日をやっと暮らしてる貧困層の人達が、

そこに住みつき、金目の物を探している姿が有名だった…。

 

 

マニラ首都圏やその周辺からゴミが集められ、山のようになっていたのでその名がついた。

ゴミ捨て場だから、もちろん悪臭がする。

 

 

ニュースやドキュメンタリー番組で見たことがあるが、

大人に混じり、まだ幼い子供達までがゴミ山を漁っている。

しかも、靴もサンダルも履かず、裸足でだ!

 

生ゴミが発酵してあちこちから煙が立ち上る中、

金目の物を探しあて、それらを売っても1日に200ペソ(1ペソは約2.5円)くらいにしかならない。

 

 

1980年代から、フィリピンの負の象徴とも言えたが、

イメージダウンを理由に、1994年にゴミ捨て場の利用が停止。

1995年に、スモーキーマウンテンに住み着いていた住民は別の場所に住宅をあてがわれ、

強制退去となった。

 

 

悪臭を放つ川…そしてスラム街

結婚するためにフィリピンを訪問した時、既にスモーキーマウンテンは閉鎖されていたが、

マニラの日本大使館へ結婚手続きに行った際、

近くを通った時の鼻をつく、物凄い悪臭は今も忘れられない…。

 

 

かつてのスモーキーマウンテン住民にあてがわれたとおぼしき、

コンクリート造りの3、4階建ての複数の建物には、

住民がまるで這いつくばるようにして生活をしている様子が見られた。

 

 

 

いわゆるスラム街である。

 

近くを流れる川には、プラスチック容器をはじめ、様々な生活ゴミが浮かんでいて、悪臭を放っていた。

生活排水、下水も流されているのだろう。

 

 

フィリピン人は陽気な性格な為、

そんな環境でも、住民の人達はあまり悲惨さを感じさせないようにも見えた。

 

 

だが、実際は過酷で泣きたいに違いない…。

 

 

自分は5万円ほどで飛行機の往復チケットを買って、

その他に20万円近い滞在費を用意して、こうしてフィリピンに自由に来られる。

 

 

しかし、目の前にあるスラム街の人達は、一生海外に行くことはないのだろう…

 

 

好きになったフィリピン人女性と結婚するためとはいえ、

日本から約3000㎞も離れた南国のフィリピンに来ることが出来るのは、何と幸せなことか!

 

生まれた国が違うだけで、

好む好まないにかかわらず、生活レベルさえ決まってしまう。

 

 

結婚の嬉しさと同時に、目の前にある貧困の現実に、複雑な心境を覚えた日だった…。

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執筆者プロフィール
松田ミキオ (まつだ みきお)
フィリピンに全く興味が無かった男が、まるで運命に導かれるようにフィリピーナに恋をして、31歳で国際結婚。周囲の好奇の目をよそに、結婚歴18年が経過中。詳しいプロフィールはこちら
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