
ここは一体…?!
フィリピンパブのスタッフをしていた、
20代後半の時、
タレントとして働きに来ていた、
フィリピーナの彼女を好きになり、
結婚する為に、
1999年に初めてフィリピンを訪問。
危うく、
フィリピンに入国できない?!
そんなトラブルもあった、
記念すべき初訪問のフィリピンだったが、
マニラ空港の外に出た時の、
もわっ!とした熱風、
じっとしていても、
汗が吹き出てくる熱気、
そして、
喉の渇きを覚えるくらいの、
強い陽射し…。
しかし…
それは序章に過ぎず、
空港の外に鈴なりになっていた、
出迎えに来ている、
フィリピンの人たちを目の前にした時─
ここは一体?!
まるで、
異次元に来てしまったのか?!
一瞬、
そう錯覚するほどの衝撃だった。
こちらを見て、
思い思いに何か叫んでいるが、
タガログ語の為、
何を言っているのかわからない。
そして、
近くを通る車の、
けたたましいクラクション。
それらを誘導する警備員の笛の音と、
車のエンジン音。
排気ガスの、むせるような匂い。
それらが入り交じり、
何事かと思うような喧騒に、
辺りは包まれていた。
無事に彼女と再会を果たし、
彼女の実家に向かったが、
マニラ市街地の渋滞は、
聞いていた以上だった。
日本では、
秩序ある道路交通が成立しているが、
前の車とぶつかるくらいの車間距離、
渋滞でも少しの隙間があれば、
クラクションを鳴らしながら、
我先にと割り込むのは当たり前、
それをジグザグに繰り返しながら、
前に進んでいく。