言葉は通じなくても…
結婚の承諾をもらうために初めてフィリピンを訪問して、そこで彼女の両親と初対面した時のことは、今も鮮明に覚えている…。
見た目は怖いが、優しさがにじみ出ているお父さん、
笑顔が素敵なお母さん…。
なぜか、安心できるご両親…初対面なのに、昔から知っているような不思議な感覚だった。
大事な末娘の夫になる自分に対し、とても気を遣ってくれた。
食べ物は口に合うかとか、暑くて喉が乾いて飲み物が欲しくないかとか、言葉が通じなくてつまらないんじゃないか…。
彼女のご両親は日本語はわからないし、自分はタガログ語は簡単な言葉しかわからない。
それでも、優しい気持ちは十分伝わる。
日本で平均的な収入でも、フィリピン人から見ればお金持ち。
フィリピン人はお金目当てだから、娘の夫になる日本人に優しくするのは当たり前…
そんなうがった見方をする人も、確かにいるだろう。
だが、そう考えられないだけだとしたら、とても悲しいことだ…。
そんな考えの人は、まずフィリピーナと結婚しようとは思わないだろうが。
遠く離れていても…
そんな優しいご両親も、数年前にお父さんが病気で亡くなられ、今はお母さんだけになってしまった…。
お母さんも、もうすぐ80歳を迎える高齢。
最近は足が不自由になり、歩くのも大変な状態だという。
昨年、妻がフィリピンに里帰りした時の写真を見ると、以前より痩せて、おばあちゃんという感じになっていて、少しショックを受けた。
自分は仕事の都合もあり何年もフィリピンへ行っていないので、昔のお母さんのイメージが強く残っているだけに、年を取ったお母さんの姿は悲しくも見えた…。
アナタは私の日本の息子だよ…
そう言ってくれた心優しいフィリピンのお母さんには、まだまだ長生きしてほしい…
そんなに遠くないうちに、妻と二人でフィリピンに必ず行くので、待っていて下さい!
それまで元気でいてほしい…
毎日そう願わずにはいられない…。
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