一目惚れではなかった…

出会いから結婚まで

 

 

カワイイけど…

いつからか、アサワコ~アサワコ~!と呼ばれるようになり、

それが当たり前にさえ思えるようになり、

彼女のことが気になりだしていた…。

 

 

彼女の源氏名は『ミキ』

 

(自分の名前もミキオなので、今思えば何かの巡り合わせだったのかもしれないが)

 

背が高く(165㎝くらい)、髪は肩よりも長く伸ばし、目が大きくクリクリしていて

愛らしい女の子だ。

 

 

が…

 

 

 

とにかくスレンダー。

 

体重は48㎏くらいしかない。

 

 

自分はどちらかと言えば、ふっくらした女性に魅力を感じていたので、

「細い女の子だなぁ…」

という印象しかなかった…。

 

 

だから、恋愛対象外。

 

ミキは当初は姉妹店の別のお店にいた為、

彼女のことはよくわからなかった、というのもあるが…。

 

 

そんなミキからの、

真意不明ながら毎日のアサワココール…

 

当時まだ22~23歳の、愛らしいフィリピーナの彼女にそう呼ばれ、

悪い気はしない。

 

 

自分もまだ20代後半だったこともあり、

だんだんとその気になってしまった…というのが正直なところだった。

 

好きになってしまった!

当時、

タレントの女の子たちはお店の近くの、

会社が借り上げていたアパートで共同生活をしていた。

 

 

そして自分たちスタッフは、

お店の営業時間が終わった後、朝6時くらいに彼女たちのアパートチェックをする日課になっていたのだが…。

 

 

 

フィリピンパブで仕事をするくらいの男達である。

 

程度の差はあっても、

みなフィリピーナが大好きな”ピン中”に変わりはない。

 

 

スタッフの男達が、

多い時は4~5人でタレントの女の子のところに

「アパートチェック」と称して、毎日なだれ込むのである…。

 

 

 

朝4時まで仕事をしていたフィリピーナ達は、食事をしていたり、

シャワーを浴びていたりと、

束の間の自由なひと時を思い思いに過ごしている。

 

 

そんなところへ我々スタッフが顔を出しても、

彼女たちは笑顔で

 

「Kuya~♡」

 

とか言いながら、嫌な顔一つしないで迎えてくれた。

こういう点は、フィリピーナは凄いなと思う。

 

 

 

一応、タレントの女の子全員の所在を確認した後は、

それぞれがお気に入りの女の子のいる部屋に、長居を決め込むのだった。

 

 

 

自分は、もちろんミキが他の女の子と共同生活する部屋へ…。

 

 

もう立派なピン中?!

スタッフになった当初は、

このアパートチェックが嫌で嫌で仕方なかった。

 

 

が、それも最初だけ。

 

毎日フィリピーナたちと接しているうちに、

彼女たちから話しかけられることも多くなった。

 

自分からも簡単なタガログ語で話しかけたり、冗談を言ったりして

彼女たちとの距離が近くなっていった…。

 

 

 

そうなると、アパートチェックはちょっとしたフィリピンパブ状態。

 

 

お客さんはお金を払ってフィリピーナの彼女たちに会いに来るが、

自分たちスタッフは(仕事の一環としてだが)、

言葉は悪いが、お金を貰って好きなフィリピーナたちと戯れるのである。

 

 

フィリピーナ好きには、何とも言えない至福の時間だろう…。

 

 

 

 

仕事の拘束時間も長く、休日も月2日しかなかったが、

アパートチェックでフィリピーナの彼女たちに癒されていたのかな…

 

と、今は思う。

 

 

 

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