20年変わらないモノ
近年の経済発展により、
国民の生活が、以前よりも確実に向上しているフィリピン。
それでも、
私が初めてフィリピンを訪れた20年ほど前から、
「変わってないなぁ~」と思えるものが、
幾つかある。
そのなかの1つが、
いまだに洗濯が手洗いで行われている…
ということ。
…
は?!
いまだに手洗いで洗濯?
んなこと、あるわけないだろうが?!
フィリピンをバカにしてるの?!
というわけではない‥
電気代が高い!
もちろん、
洗濯機はフィリピンでも普及しているし、
韓国製、日本製などの全自動洗濯機なども売られている。
が、しかし…
日本のように各家庭に必ず洗濯機があり、
洗濯が自動化されている…
とは言えない状況。
経済的に洗濯機など買えない人たちもいる。
そして、
フィリピンの電気料金は日本よりも高く、
(世界で五番目くらいにフィリピンの電気代は高いらしい…)
電気代を抑えるため、
洗濯機を使う頻度を少なくしている…
というのが実情だ。
タライと洗濯板が大活躍…
妻の実家にも、
洗濯機が置いてあるが、
めったに使うことがないらしい。
私が一昨年に訪問した時も、
洗濯機が使われる場面は、1, 2回くらいだった。
そんな、
「ほとんど鎮座してるだけ」の洗濯機の代わりに、
フィリピンで大活躍なのが…
大きなタライと洗濯板。
まず、
大きなタライに洗濯物を入れ、水をいっぱい入れる。
洗剤をたっぷり入れて泡立てた後、
洗濯板を使い、洗い始める。
その後、汚れた水を捨て、
タライに綺麗な水を入れ、洗濯物をすすぐ。
手で固く絞り水気を無くし、
洗濯物をしっかり広げ、
家の前に張り巡らせたロープに干す…
‥
私がフィリピン初訪問した時も、
妻のお母さんやお姉さんが、
家族全員の洗濯物をそんな感じで洗い、干していた。
重労働も楽しく?!
常夏の国なので、
厚手の衣類を洗うようなことはめったにないとしても、
Tシャツやパンツなどを何枚も手洗いするのは、
やはり大変。
富裕層ならば、
完全に洗濯機が活躍だろうが、
国民の半分以上が貧困層でもあるフィリピンでは、
電気代節約のため、
いまだに手洗い洗濯が当たり前の光景だ。
そんな大変な洗濯でも、
フィリピンの大人たちは子供に手伝わせたりして、
一緒に楽しむようにやっている。
タライを使って手洗い洗濯…という、
日本ではまず見られなくなった日常風景が、
フィリピンでは変わらずに残っている…
結婚後、
時々自分のTシャツとか下着などを、
当たり前のように手洗いする妻の姿が、
なかなか手慣れたものであったのも頷ける…
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