かつては、憩いのひと時‥
日本では現在、タバコのほとんどの銘柄が500円以上になっている。
一箱20本で、ワンコイン…
愛煙家にとっては、
これを高いと見るか、それとも至高の贅沢品と見るか…
少し前までは、分煙化で落ち着くかに見えたが、
公共施設、レストランなどは今や禁煙が当たり前になり、
喫煙所の設置にも、
厳しい反対意見が出る世の中。
歩きタバコしている人の姿も、めっきり見かけなくなった。
タバコは税収が大きいため、
完全廃止にはできないのだろうが、
喫煙の規制は世界的な流れでもあり、これからも厳しくなりそう‥
「憩いのひと時」
などと、テレビでタバコがCM放映されていた時代は、
はるか遠い過去の話だ。
慣れた仕草で
フィリピンというと、
以前は喫煙大国とも呼ばれ、
歩きタバコ、ポイ捨ては日常茶飯事、
タバコの吸い殻が、道端にたまっているありさま。
…
これは以前、
妻の二番目のお姉さんの旦那さんが、来日した時のこと。
私の家に、彼が連絡なく訪ねてきた。
久しぶりの再会に妻は驚きつつも喜び、
玄関先で、立ち話が始まった。
喫煙家の彼は、
おもむろにタバコを取り出し、火をつけて吸い始めた。
話しが盛り上がり、笑いながらタバコをうまそうに吸っていたが、
吸い終わるや、地面にタバコを擦り付けて火を消すと、
慣れた仕草で当たり前のように「ポイ!」と、
玄関から離れたところに投げ捨てたではないか!
‥
確かに、
タバコの投げ捨ては、フィリピンでは見慣れた光景だ。
自宅の庭先からでも、
目の前の道端に向かい、
ためらいも無く、吸殻を投げ捨てたりする。
これじゃあ、道端に吸殻が散乱するのも当たり前…
2018年のWHOの統計でも、
フィリピン男性の喫煙率は40.8%、
女性は7.8%ということで、
まだまだ喫煙率は高い。
それでも、
ドゥテルテ大統領になってからは、かなり規制が厳しくなったと聞く。
レストランなども分煙ではなく、
2017年からは完全禁煙。
政府期間や公共の場所(ホテルなど)、マーケットやタクシー車内でも禁煙、
喫煙エリア以外の場所や路上での喫煙、歩きタバコも禁止など、
先進国並みの規制になっている。
一本から買える
そんなフィリピンだが、
住宅街にもあるサリサリストア(日用品などを売っているお店)で、
タバコがバラ売りで1本から買える。
値段は1本3~5ペソ、約7~12円くらい。
なお、コンビニなどではバラ売りせず、
日本同様に箱で売られている。
このバラ売り、
手持ちがなくて、1~2本タバコが吸いたいな~という時に、
実に便利だ。
幹線道路でも、タバコ売りの行商人が商売しているので、
渋滞時に車中から声をかけ、
数本買う…
そんなことも出来る。
フィリピンでの人気の銘柄は、
マルボロが一番らしいが…
マイティ、フォーチューン、マーベルズなどの安いタバコも定番商品。
個人的には、
イルカの図柄のΓマイティ」MIGHTY が、
ローカル色があって好きだったが…
パッケージが‥
近年フィリピンでは、
タバコの有害性を訴える意味からか、
喫煙により皮膚がただれていたり、喉が膨らんでしまったりとか、
真っ黒な肺の様子とか、
そういった症状の写真をパッケージに載せないといけないらしく、
何ともおどろおどろしい写真付で、タバコが売られている。
日本だと文字による警告だけなので、
初めて見ると、かなりショッキングだ…
それでも、吸いたい人は吸う。
いずれにせよ、
喫煙環境も含めた、
「タバコによる悪影響の認識」に関しては、
日本よりもフィリピンのほうが、先を行っているのかもしれない。
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